教師との結婚を考えるとき、「後悔するかもしれない」と不安に思う方もいるでしょう。
教師という職業は会社員と違い、独特な働き方が多いです。
本記事では、教師と結婚した場合にどんな生活が待っているのか、実体験をもとにメリット・デメリットを整理しました。
結婚を迷っている方や、教師として結婚後の生活を家族に伝えたい方は、ぜひ参考にしてください。
教師と結婚すると後悔する?
私自身、元教師であり、現在は教師の配偶者として生活しています。
結婚して5年以上経ちますが、後悔しているということはありません。
とはいえ、「教師じゃなかったら…」と思う日も正直あります。
しかし、総合的には後悔していないと感じています。
ただし、これは自分も教員経験があり、教員という仕事に理解があった上で結婚をしているからに過ぎません。
正直にいうと、先輩教師や同僚には離婚に至った方や、家庭が上手くいっていない方も多くいます。
教師と結婚することの良し悪しは人によるため、慎重に判断することが大切です。
教師との結婚で後悔するかどうかの判断要素
教師との結婚を後悔するかどうかは人や環境にかなり左右されます。
私の経験上、教師と結婚することで後悔するかどうかは、以下のような要素で決まると考えています。
- 勤務先(公立・私立か)
- 学校の立地(僻地や荒れている学校か)
- 担当する部活動の種類
- 共働きかどうか
- 子どもの有無と人数
- 実家や義実家の協力が得られるか
以下に、特に「こんな教師と結婚すると後悔しがち」と言えるパターンを紹介します。
結婚すると後悔しやすい教師のパターン6つ
教師と一口に言っても、勤務地やその人が受け持つ部活動・クラスの特性によっても生活は全く違ってきます。
しかし私がみてきた中で、「このパターンは結婚生活がキツイな」と感じる教師像は大体一致しています。
- 勤務条件が悪い私立に勤めている
- 荒れている学校に勤務している
(今後する可能性がある) - 僻地の学校に勤務している
(今後する可能性がある) - 活動が盛んな部活動の顧問・副顧問をしている
(今後する可能性がある) - 海外修学旅行がある学校の英語教師
- メンタルがあまり強くない
勤務条件が悪い私立に勤めている
基本的に公立の学校に勤務をしていれば、学校間の移動はあるものの給料などに差は出ません。
しかし、私立学校に勤務をしていると、給料や勤務条件はその学校によって様々です。
公立学校よりも待遇や条件が良い私立もありますが、一部の私立学校では
- 公立と比べると給料が安い
- ボーナスが出ない(出ても少ない)
- 協賛金などのノルマがある
- 学生寮があり、宿直の日がある
- 部活動の遠征や応援で正月さえも休みがない
- 部活動や受験指導で毎日朝早くから夜遅くまで仕事になる
- 海外への修学旅行で1ヶ月くらい家を空けることがある
など、想像よりもずっとハードなパターンもあるのです。
教師と言ってもどんな学校に勤務しているかで生活は全く違うため、注意が必要です。
荒れている学校に勤務している
公立の学校は給料などの安定はあるものの、学校間で移動があるのが一般的です。
そのため、勤務する学校は正直「アタリ」と「ハズレ」があります。
ある程度の希望は出せますし、結婚後は住んでいる地域周辺の学校勤務になることが多いですが、偏差値が著しく低い学校や荒れている学校へ勤務となると大変です。
精神的に厳しいという面もありますが、生徒が問題を起こせば(警察のお世話になるなど)土日・お盆・正月・夜間関係なく対応に追われます。
僻地の学校に勤務している
勤務校は希望通りにならないこともあります。
例えば、
- 若いうちは僻地の学校になりがち
- 教員採用試験に合格後、一度は僻地に飛ばされる
- 3年くらいは僻地勤務を経験しなければならない
といったように地域(都道府県、市町村)によってルールは異なります。
僻地の学校勤務になってしまうと、そもそも通勤時間だけで1時間以上かかるなんてこともザラです。
最悪の場合、単身赴任のような状態になることもあります。
活動が盛んな部活動の顧問・副顧問をしている
野球やサッカーなど、遠征や大会が多く活動自体が盛んな部活動の顧問や副顧問になると、とにかく休みがありません。
平日の朝早く、夜遅くまで練習の日々。
そして土日祝日、お盆正月関係なく大会や遠征です。
学校の部活動が休みだとしても、大会の審判やスタッフとして駆り出されることもあるため、思った以上に休みがありません。
海外修学旅行がある学校の英語教師
学校によっては海外へ長期の修学旅行に行くこともあります。
特に英語科の先生は修学旅行が海外なら学年が違っても引率教員としてついていかなければならないパターンが多くなります。
そのため、毎年修学旅行のシーズンに長期間いなくなるという可能性もあるので注意が必要です。
メンタルがあまり強くない
教師は生徒や保護者対応などで精神的な負担が大きい仕事です。
精神的な理由による休職や退職は年々増えており、学校に教師が足りなくなるという事例も各地域で多くなっています。
休職にならないレベルであっても、ストレスがたまると家庭に持ち込むこともあり、家族の負担になる可能性があるのです。
教師と結婚するデメリット
上記のことを踏まえて教師と結婚するデメリットをまとめました。
長時間労働と多忙な日常
教師は授業だけでなく、課外活動や保護者対応、さらには書類作成など、多岐にわたる業務をこなさなければなりません。
そのため、朝早くから夜遅くまで働くことも少なくなく、家族との時間が確保しづらいことがあります。
精神的な負担が大きい
教師は生徒一人ひとりの生活や学習状況をサポートする必要があるため、感情的にも大きな責任を感じる職業です。
特にトラブルが発生した場合、ストレスや精神的な負担が増加し、家庭に持ち込まれることもあり得ます。
パートナーとして、精神的なサポートが必要になることも多いでしょう。
収入が限定的な場合も
教職は安定しているものの、給与水準が他の専門職に比べて低いこともあります。
特にキャリアが初期段階の教師は収入が抑えられることがあり、家庭の経済面でのサポートが必要になることも考えられます。
仕事の優先度が高いこともある
教師は緊急の会議や生徒対応、保護者面談が突然入ることがあり、家庭の事情よりも仕事を優先せざるを得ない場面も少なくありません。
家庭行事の計画が直前で変わることがあるため、柔軟な対応が求められる場合もあります。
家族旅行に行けない、子どもの学校行事(入学式や卒業式、運動会など)に全く参加ができない可能性もあるのです。
教師と結婚するメリット
教師と結婚するデメリットがある一方で、多くのメリットも存在します。
安定した収入と職場環境
教職は比較的安定した給与と雇用条件を持っており、他の職業に比べて解雇されにくい傾向があります。
これは、家庭に経済的な安心感をもたらし、生活の基盤がしっかりとするため、結婚生活における大きなメリットです。
社会的な貢献意識が高い
教師は子どもや若者の成長をサポートし、社会に貢献する意識が高いことが多いです。
そのため、相手の価値観や人生観に共感しやすいと感じる人も多いでしょう。
家族や子どもにも教育への積極的な関心を示し、良い影響を与える可能性があります。
長期休暇の確保
教師には夏休みや冬休みなどの長期休暇があり、家族と一緒に過ごす時間が取りやすいです(学校や顧問をする部活動にもよる)。
このため、家庭旅行や家族行事を計画しやすく、生活に充実感をもたらしてくれる可能性があります。
まとめ
教師との結婚には、安定した収入や社会貢献意識の高さ、長期休暇などのメリットがある一方、長時間労働や精神的負担、家庭より仕事が優先されることが多いというデメリットもあります。
また、勤務先の学校の環境や担当する部活動によって生活への影響は大きく異なるため、結婚前にどんな生活が待っているかを理解することが重要です。
教師との結婚を後悔するかどうかは、働き方や家族の協力体制に大きく左右されるため、双方の理解と協力が大切です。